Solana(ソラナ)とは、「イーサリアム・キラー」と呼ばれる仮想通貨です。
トランザクション処理速度が高速で、取引コストが圧倒的に安いのが特徴となっています。
とはいえ、「本当に時価総額7位(2021年9月時点)の実力はあるの?」「もう上がり切っていて、これ以上は上昇しないのでは?」と悩んでいる方もいるでしょう。
そこで今回の記事では、2020年3月のローンチから1年半でイーサリアムを脅かす存在になりつつある「Solana」の将来性を徹底解説。
日本ではビットコインやイーサリアムの知名度が高く、Solanaの本当の実力を理解している人が限られています。
とはいえ、Solanaを知らずして仮想通貨投資を語ることはできません。
ぜひこの記事でSolanaの基礎知識と将来性をまるっと理解しましょう!
Solana(ソラナ)の基本
Solana(ソラナ)とは、2020年3月にローンチされた主要なDApps(分散型アプリケーション)プラットフォームのひとつです。
DAppsとは、仮想通貨やブロックチェーンの仕組みを応用したアプリを広く指す言葉。
急速になり、DAppsの開発は急速に進んでいます。
Solanaのライバルであるイーサリアムの高騰も、このDAppsの普及や、将来への期待が背景にあるといえるでしょう。
Solana labsのCEOであるAnatoly Yakovenko氏は、Solanaは「10億人のユーザー獲得」を目標にしていると明かしています。
イーサリアムを抜き、最大のDAppsプラットフォームなることがSolanaの究極のミッションなのです。
なお、Solanaには独自トークン「SOL(ソル)」が存在しています。
Solanaの普及とともに価格上昇が期待されることから、投資先としてのSOLの注目も急速に高まりつつあります。
Solana(ソラナ)の特徴
Solanaの特徴は、次の2点にまとめられます。
- 超高速なPoH(プルーフオブヒストリー)アルゴリズム
- インターオペラビリティ(相互運用性)に優れている
なぜ、Solanaは仮想通貨時価総額ランキング7位(2021年9月時点)に躍進し、イーサリアムのライバルと呼ばれるまでに成長したのでしょうか?
実はその答えのすべてが、上記の2点に詰まっています。
つまり、Solanaは「イーサリアムよりも高速」で、「イーサリアムよりも相互運用性が高い」のです。
この重要な特徴について、順番に解説します。
超高速なPoH(プルーフオブヒストリー)アルゴリズムを採用
Solanaは、プルーフオブヒストリー(Proof of History、PoH)と呼ばれるコンセンサスアルゴリズムを採用しています。
プルーフオブヒストリーは複雑なアルゴリズムですが、大きな特徴は次の2点です。
- スケーラビリティ(処理速度)が超高速
- トランザクション手数料(取引コスト)が超安価
たとえば、ビットコインとイーサリアムのコンセンサスアルゴリズムには、プルーフオブワーク(Proof of Work、PoW)が採用されています。
それと比較すると、プルーフオブヒストリーは圧倒的に処理速度が早く、手数料が安価なのです。
どのようなことなのか、詳しく解説します。
プルーフオブヒストリーは「速い」
Solanaのプルーフオブヒストリー(Proof of History、PoH)は非常に高速です。
ビットコインやイーサリアムはもちろん、高速取引が自慢のリップル(XRP)と比較しても、Solanaは圧倒的に勝っています。
仮想通貨の処理速度を示す指標としては、トランザクション/秒(TPS)が有名です。
各仮想通貨をTPSで比較すると、
- Solana(SOL):約50000TPS
- ビットコイン(BTC):約6TPS
- イーサリアム(ETH):約15TPS
- リップル(XRP):約4000TPS
と、Solanaの性能が圧倒していることがわかります。
ちなみに、クレジットカードのTPSは10000ほどです。
世界で圧倒的な決済数が処理されるクレジットカードシステムですが、「処理速度が追いつかず、レジで待たされた」という経験はないはずです。
それ以上のトランザクションを処理できるSolanaなら、10億人に普及しても処理速度の問題(スケーラビリティ問題)は発生しません。
プルーフオブヒストリーは「安い」
Solanaのプルーフオブヒストリー(Proof of History、PoH)は、トランザクション手数料が非常に安いです。
各仮想通貨の1回あたりのトランザクション手数料は、次のコストが平均値とされています。
- Solana(SOL):約0.00005ドル
- ビットコイン(BTC):約15ドル
- イーサリアム(ETH):約10ドル
- リップル(XRP):約0.0004ドル
トランザクション手数料はブロックチェーンの混雑具合によって変動するため固定ではありませんが、ビットコインやイーサリアムでは、たった1回の取引で1000円以上の手数料がかかるケースもあります。
対してSolanaの手数料は、ビットコインやイーサリアムの10万分の1以下です。
Solanaの「速くて安い」が重要な理由
近い将来に普及する仮想通貨は、Solanaのような高速かつ、トランザクション料金が低コストなプラットフォームです。
このことは、すでに「遅くて高い」プラットフォームを避けようとする動きが大きくなってきていることからも明らかでしょう。
たとえば最近、投資対象としてのNFT(ノンファンジブルトークン)の認知度が高まっています。
しかし、NFTの多くはイーサリアム上で発行されています。
イーサリアムのトランザクション手数料は最近になり高騰しているため、「イーサリアムでNFTを買おうとすると、手数料だけで何万円もかかってしまう」という状況も生まれています。
そこで大体案として、イーサリアム以外のプラットフォームでNFTを探そうとする投資家が増えているのです。
そもそも、イーサリアムのトランザクション手数料の高騰は、NFTやDeFi(分散型金融)ブームが要因です。
しかし、ブームが到来したときに手数料が高騰して使い物にならないプラットフォームにどれほどの価値があるでしょうか?
Solanaのトランザクションの速さと安さは、非常に大きなアドバンテージなのです。
Solanaはインターオペラビリティ(相互運用性)に優れている
Solanaはインターオペラビリティ(相互運用性)に優れているため、別のブロックチェーンを持つ他の仮想通貨と簡単に「相互運用」ができます。
たとえば相互運用の一例としては、異なるブロックチェーン同士で仮想通貨を送金し合うことがあります。
ピンと来ない方は、銀行を想像してみましょう。
A銀行に預けたお金は、簡単にB銀行に送ることができます。
しかし、もしA銀行からB銀行に送金できない(インターオペラビリティがない)としたら、とても不便ですよね。
A銀行に預けたお金は、A銀行でしか使えないということになってしまいます。
しかし仮想通貨業界でも同じことが起きており、ビットコインを買うとビットコインブロックチェーン内でしか使えません。
イーサリアムも同じく、イーサリアムブロックチェーン内でしか動かすことはできません。
Solanaはこうした問題を解決し、本来は互換性がないブロックチェーン同士をつなぎ合わせて、自由に仮想通貨を送り合えるような環境を整えます。
これがSolanaのインターオペラビリティ(相互運用性)です。
Solanaだけではなく多くの仮想通貨がイーサリアムとのインターオペラビリティを整えようとしていますが、Solanaはイーサリアム以外のあらゆるブロックチェーン同士をブリッジすることを目指しています。
Solana(ソラナ)の価格推移
![Solana(ソラナ)の価格推移](http://cryptdefiblog.com/wp-content/uploads/2021/09/2021-09-23_13h58_49-1024x538.png)
出典:https://coinmarketcap.com/ja/currencies/solana/
Solanaは2020年のローンチ以来、順調に値上がりしています。
CoinMarketCapによると、2020年4月には1SOL=80円前後でした。
しかし、2021年1月には200円前後まで上昇。2021年4月に5000円前後まで高騰すると、2021年9月には約2万1000円の高値を記録。
記事執筆時点では、1万6400円前後に落ち着いています。
2020年9月時点では330円前後で推移していたので、Solanaは過去1年で最大約63倍に上昇したことになります。
Solana(ソラナ)の将来性が高い理由
Solanaの将来性は極めて高いと評価できます。
その理由は大きく分けて以下の3つがあります。
- Solanaブロックチェーンへの採用企業が相次いでいる
- Solanaの「Google検索数」は右肩上がり
- SolanaはNFT(ノンファンジブル・トークン)とともに成長する
順番に解説します。
Solanaブロックチェーンへの採用企業が相次いでいる
Solanaは「世界で最も高速なブロックチェーン」と呼ばれていますが、それだけではなく「世界で最も急成長しているブロックチェーン」です。
Solanaは、さまざまな仮想通貨プロジェクトが採用するDAppsプラットフォームでしたね。
少し補足すると、現在Solanaには、DeFi、NFT、Web3などさまざまな分野のプロジェクトが「400」以上も採用しており、その数は増え続けています。
Solanaを採用するプロジェクトの一例をご紹介しましょう。
- SushiSwap(分散型取引所)
- USDC(米ドルステーブルコイン)
- USDT(米ドルステーブルコイン)
- Audius(分散型音楽配信プラットフォーム)
- Alameda Research(仮想通貨取引所FTX親会社)
- Serum(分散型取引所)
- Civic(ウォレットプロバイダー)
- Chainlink(ブロックチェーンプラットフォーム)
- Arweave(分散型ストレージ)
- Terra(ステーブルコイン)
- LoanSnap(住宅ローン)
- Akash Network(分散型マーケットプレイス)
中でも注目は、SushiSwap(スシスワップ)でしょう。
イーサリアムを採用していた大手分散型取引所(DEX)のSushiSwap(スシスワップ)は、2021年2月、Solanaとの統合を発表しました。
SushiSwapはイーサリアムのトランザクション手数料の高騰に嫌気し、新たにSolanaを採用したのです。
このことは、Solanaが注目される大きなきっかけになりました。
今後もイーサリアムのスケーラビリティ(処理速度)の低さに悩むプロジェクトが相次いでSolanaに移行することは確実でしょう。
また、世界最大の米ドルステーブルコインのTether社がSolanaを採用したことも注目です。
これに伴い、Solana上でステーブルコインの「USDT」が発行されました。
USDTは独立した1つの仮想通貨だと考えられがちですが、イーサリアム規格でもトークンを発行しています。
しかし同じくスケーラビリティの問題に直面し、Solanaを採用した形となりました。
もちろんそれでも、イーサリアム経済圏はまだ健在です。
しかし今後もイーサリアムからSolanaへのプロジェクトの流出が続けば、イーサリアムはその立場を脅かされることになるでしょう。
これこそ、Solanaがイーサリアムを凌ぐ将来性を持つ「イーサリアム・キラー」である理由なのです。
Solanaの「Google検索数」は右肩上がり
「Solana」「ソラナ」といったキーワードのGoogle検索数が急増していることも、Solanaの将来性を裏付ける材料です。
なぜなら、Google検索数の増加は、多くの投資家がSolanaに関心を抱いて、今後の投資を検討している証拠だからです。
Googleトレンド(検索数を調べることができるサービス)の数値は以下のようになっています(MAXの数値は「100」)。
- Solana(英語):2021年9月5日~11日に「100」を記録
- ソラナ(日本語):2021年9月5日~11日に「100」を記録
- how to buy solana(「ソラナの買い方」の英語):9月12日~18日に「100」を記録
この値は、記事を執筆している2021年9月23日現在のもの。
つまり、最近になるにしたがってSolanaの注目度はますます高まっているのです。
まさにSolanaの旬は今。
必ずしもSolanaの上昇が保証されるものではありませんが、少なくとも「イーサリアムよりSolanaの時代」であることは間違いないでしょう。
SolanaはNFT(ノンファンジブル・トークン)とともに成長する
NFT(ノンファンジブル・トークン)の市場規模が急成長していることは、今後のSolanaにとって大きな追い風です。
そもそも、イーサリアムのトランザクション手数料が高騰したのは、仮想通貨市場の全体的な成長はもちろんのこと「NFTブーム」も大きく影響しています。
そのため今後もNFTが成長すれば、イーサリアムの手数料は高騰すると考えられます。
そうすれば、低コストな代替手段としてSolanaが台頭してくるでしょう。
また、2021年8月にSolanaはNFTプロジェクト「Degenerate Ape Academy」を立ち上げました。
これによりSolanaはNFTに参入し、NFT市場の成長から直接的な恩恵を受けられるようになりました。
Degenerate Ape Academyは非常に好調で、立ち上げ後の最初の10分間でなんと1万枚ものNFTが売れた実績もあります。
ここでNFTを買うにはSolana(SOL)が必要なので、今後もSolanaの価格上昇に寄与してくれることでしょう。
NFTそのものも、投資案件として非常に盛り上がってきますので、ぜひ押さえておきたいトレンドです。
Solana(ソラナ)が買える取引所
Solanaは、以下の主要な海外取引所から買うことができます。
- Binance
- FTX
- Gate.io
- Huobi Global
- OKEx
- CoinEx
また、日本居住者は取引できませんが、Coinbase Exchange、Binance.US、Huobi Globalでも取り扱いがあります。
なお、Solanaは日本の仮想通貨取引所では買うことはできません。
近い将来には国内で買えるようになる可能性もありますが、現在は海外の取引所を使うようにしましょう。
Solana(ソラナ)まとめ
今回はSolana(ソラナ)と独自トークン「SOL」について解説しました。
Solana(ソラナ)とは、2020年3月にローンチされたDApps(分散型アプリケーション)プラットフォームです。
圧倒的なトランザクション処理速度の速さと、取引コストの安さで、「イーサリアム・キラー」と呼ばれています。
最近のNFTやDeFi(分散型金融)ブームで、イーサリアムのトランザクション手数料はますます高騰しています。
しかし、ブームが到来したときに手数料が高騰して使い物にならない仮想通貨に価値があるといえるでしょうか?
Solanaのコンセプトである「安くて速いDAppsプラットフォーム」は、今後数年で間違いなく需要が増加します。
そうした波を捉えたい方は、今からSolanaへの投資を検討してみてくださいね。
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